AT死亡→自走不能→透析療法により社会復帰

ある春の日、家族のお買い物の帰り道に事件はおきました。
事の始まりは、いつもとは少し違うヴィータの加速音でした。
いつものOPEL騒音の中に、今までにはなかった新たな ニャー という音が芽生え始めたのです。
その ニャー 音は次第に大きくなり出し、さらには車が思うように加速しなくなりはじめました。
定速走行中に突然ギヤ抜けしたり、そのころには ニャー 音は、ヴィータ最大の騒音源となっておりました。
ちなみにそのニャー音はエンジン回転数とリンクしております。
そのとき私は、ヴィータAT損傷により終了の覚悟を致しました。
とりあえず目的中継地点まで多少の渋滞を作りながら到着し車の状態を確認することにしました。
到着寸前にSランプが点滅し、今更ながらヴィータ君はAT不調を自認しておりました。

車両周辺にはATF臭が立ちこめる状況です。
状況から察するに、まず、Sランプ点灯の時期が症状発生の後半であることから故障の要因は電気系ではないと思われます。
そして、ギヤ抜けと激しい滑りが全ギヤで発生していることから、ライン圧源流での油圧低下が原因ではないかと思われます。
上記2点より推測される故障箇所は、ストレーナー詰まり、ATF油量不足、オイルポンプ損傷、ライン圧リークによる油圧不足が考えられます。Sランプ点灯の要因は、滑りによりATFが異常加熱したものを検出したものと思われます。

数分経過後、再度エンジン始動し走行してみることにしました。
するとどうでしょう!?先ほどまでの状態が嘘のように普通に走行できてしまいます。
しかし数分経過後、またも同様の症状が再発し、ヴィータは走行不能になります。
何度か繰り返してわかったことは、始動後数分は通常走行可能であり、また数分エンジンを止めて休ませると数分走行可能になるという状況の様です。

この現象確認によって、私の脳内にAT内部で起きている出来事のすべてが、まるで実際にその一部始終を見ているかのように把握することが出来ました。

結論=ストレーナーにウンコが詰まっている。

ATF内に浮遊物体があり、ストレーナーがオイルを吸い込むとそれがストレーナーに吸着し油路を阻害し油圧が低下する。
エンジンを止めることで、ストレーナ内部のオイルがオイルパンに戻り、そのとき浮遊物体も拡散し油路が復帰する。
という仕組みでしょう。

ストレーナー掃除すれば終わりですな。



ガーン。
オイルパンねえし!!

ストレーナーはどちらに???
どっか簡単に交換出来るようになってるでしょう。普通なら。
バッテリーの下あたりにカートリッジフィルターでもついてるのかな?

とりあえず一周ぐるりと探ってみましたがそれらしきものは発見できず。
仕方なく、整備書(ヘインズ)を見てみるが AT内部については無視している書籍だけに全く役に立たず。
パーツリストで分解図を探ってみたらありました!
ストレーナーはこのセンターハウジングの中にあるようです。
でもどうやって交換するの?

現物とパーツリストを見比べてわかったこと。

ストレーナー交換手順。
1.エンジンとミッションを降ろす。
2.エンジンとミッションを切り離す。
3.ミッションハウジングを全バラする。

のようです。
もうおまえは土に帰れ。
OPELなんて潰れてしまえ。

くよくよしても仕方ないのでとりあえずATFをドレンからじゃーっと抜いてみます。
さらにストレーナが詰まっているなら、逆流追い出し作戦ということで、クーラーホースを抜いてエアーを吹き込んでみました。
バルブボディーの中で何が起きるかわからないとてもでんじゃらすな試みです。
でももう死んでますし、死体に何しても大差無しということで。


結果、このような修理にて車は完治してしまいました。
かれこれ発病から一ヶ月経ちますが再発はありません。
で、抜いたATFを濾したらこんなものが採れました。
どうもクラッチ板の一部のようです。
フェーシングが剥離してギヤどもにドツキ回されて粉になったもののようです。
たぶんAT内部にはまだ残っているでしょう。
何度もフルード交換するのも癪なので透析します。


抜いたオイルをコーヒーのフィルターで濾過。
でも全然落ちません。遅すぎ。
途中濾紙をTシャツの切れ端に交換。

なんか出て来ました。
でも大した量ではありません。
出し方にコツでもあるのでしょうか?
しばらく車の様子を見ましょう。
何も起きなければそれで良いではないですか。

OPELは地獄に堕ちた方がいいと思う今日このごろです。