フューエルアキュムレーター交換
水温が高い状態でエンジンを停止し、その後30分後くらいの再始動が悪い場合、ポンプ停止後の燃圧保持機能が悪い可能性があります。
エンジン停止後、燃料高圧系統内の圧力が漏れ等により低下してしまうと、エンジンルーム内の熱により高圧系の中の燃料が気化してしまい、再始動時にガス欠状態からの再始動と同様の状況になります。
通常エンジンルームが冷えるまでの間、燃圧が下がらないように高圧系からの漏れ出しを止めますが、チェックボールによるワンウェイバルブや機械式のレギュレーターの為、若干の漏れがあります。
容積の少ない液体の圧力は若干の漏れでもすぐに低下してしまうため、漏れを止めるだけではすぐに燃圧が下がってしまいます。
そこでフューエルアキュムレーターにより、アキュムレーター内の体積分の漏れに対し、圧力を保持出来るようになっています。
不具合箇所として考えられる部分としては、外部への燃料漏れが無いのであれば、
1.フューエルプレッシャーレギュレーター(燃圧調整弁)からの燃圧漏れ
2.フューエルポンプの排出側にあるワンウェイバルブからの燃圧漏れ
3.フューエルデストリビューター、インジェクターからの燃圧漏れ
4.フューエルアキュムレーターからの漏れ、スプリングの劣化、ピストンの固着等による機能低下
等が考えられます。
1〜4のどれが原因か追及するには燃圧計で、停止後の燃圧変化などを観察しながら特定することが有効ですが、燃圧計をもっていないので出来ません。
今回4のアキュムレーターを交換するに至った経緯としては、1のレギュレーターは値段が高い。
2のワンウエイバルブはポンプを換えても治らなかったようだ。(車を買ったときに中古のポンプがついてきた。前オーナーもずいぶんと悩んだ挙げ句車を手放したと思われる)
3のデストリビューター、インジェクターも合わせると値段が高い、更にここからの漏れは燃焼室に漏れるためプラグに何らかの証拠を残すはずであるが、現状特に異常がない。
ということでフューエルアキュムレーターを交換しました。
結構値段が高いんですよ。$80くらいします。
交換作業自体はフィルター交換に毛が生えたようなものなので写真は撮りませんでした。
交換の結果、高温再始動は全く問題無くなりました。
絵がないとつまらないので一応こんなのを入れときます。
フューエルアキュムレーターの構造としては、バネ付き注射器のようなもので、いつも高圧側に押し出す方向にピストン(ダイヤフラム)を押しています。
ピストンの後ろの部屋は、万が一ピストンから高圧の燃料が漏れても外に漏れないように燃料タンク側の低圧側に繋がっています。
燃料ポンプにより高圧側がレギュレーターの設定した規定圧になると、アキュムレーター内のピストンがバネ力に反して押し縮められます。
エンジンを停止し、ポンプからの燃圧供給が停止すると、押し縮められたスプリングの力によって、アキュムレーターの有効体積分の漏れ出しに対して燃圧が保持されます。
エンジン運転中に燃圧を一定にするための部品との解釈をされがちですが(K(E)だから特別にという意味で)、実際には温間再始動のためにだけ付いている部品だと思います。
まず、燃圧を一定にするのはレギュレーターの仕事だし、ダンパーの目的であればもっとエンジンの近くに付けるべきです。
更に高圧側の口の穴はとても小さく、急激な圧力変化に対し動作しないように出来ています。
フューエルデストリビューターが回っている(イグニッションデスビと混同)という誤解釈がよくあるように、KEジェトロニックにはちょっと怪しい情報がいっぱいあります。
そもそも情報自体少なすぎるため修理も思うように進まず、システムとして嫌煙されることは残念です。